ギックリ腰 症例報告 5
【患者背景】
- 性別:男性
- 年齢:20歳
- 職業:学生
- 主訴:突然の腰痛(ぎっくり腰)発症
- 発症状況:急な動作(重い荷物を持ち上げた際)により疼痛出現
- 症状経過:発症後、歩行困難と腰部の強い痛みが持続
【初検時の評価】
- 症状:腰部中央に鋭い痛み、動作制限(前屈・後屈・側屈・回旋に制限)
- 腰椎の圧痛:特定の椎間孔付近に圧痛
- 筋筋膜の緊張:腰部および大殿筋に緊張
- 神経学的所見:神経症状なし(下肢のしびれや脱力なし)
- 病歴:特記すべき既往歴なし、健康状態良好
【施術経過と施術内容】
1. 初期対応(1日目)
- 安静とアイシングによる炎症抑制
- 腰部の安定と安静指導
2. 2~3日目
- 痛みの軽減に伴い、軽いストレッチと腰部の安定運動開始
- ぎっくり腰の特性に合わせた痛みの緩和を目的とした手技療法
- ハイボルト療法併用し、血流促進と筋緊張緩和を図る
3. 4日目以降
- 機能回復を目的としたマッサージと徒手療法
- 椎間関節の動きを改善し、筋肉の柔軟性を向上させる
- 体幹の安定性を高める自宅でできるストレッチ指導
4. 1週間後(7日目)
- 腰痛の大幅な軽減と動作制限の改善
- 日常生活への復帰を許可
- さらに筋力強化と姿勢指導を行う
5. 2週間後(14日目)
- 完全な痛みの消失
- 運動範囲の正常化
- 再発予防のための運動療法と姿勢指導
【経過のまとめ】
- 施術開始から約1週間で疼痛は大幅に改善
- 機能回復と日常動作の正常化を確認
- 予防策としてストレッチや姿勢指導を継続
【考察】
この症例では、早期の適切な安静・アイシング、手技療法・ハイボルト療法を併用することで、急性期の炎症と筋緊張を抑えつつ、早期回復を促進できたと考えられる。患者の症状や状態に応じて、段階的に運動と治療を進めることが重要である。
【今後の管理】
- 定期的なストレッチと姿勢改善の指導
- 無理のない範囲での運動習慣の継続
- 再発予防のための生活指導
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